2024年問題 労働時間の上限規制によって淘汰される企業とは?

2023年10月8日デジタルトランスフォーメーション,業務改革

先月(2023年7月)の全国平均気温は、平年と比べて1.91度高く、気象庁が1898年に統計を取り始めてから最も暑かったとのことです。
この暑さは、いつまで続くのでしょうか^^;
皆様におかれましても、異常気象やポストコロナの生活環境変化で、心身の疲れは、相当なものと推測いたします。
無理なさらぬよう、ご自愛ください。

個々の価値観を優先する多様性の時代へ

働き方改革が進む中、シワ寄せは、管理職へ集まっているようです。
管理職になりたくない人が、70%以上だと、NHKのテレビ番組が伝えていました。
業務の総量が変わらないとすると、業務遂行者が平社員から管理職へ移動しただけなのかもしれません。
「管理職は罰ゲーム」と言われる理由は、明快ですね^^;
業務の抜本的見直しを行なわなければ、誰かがその歪みの犠牲者になるのでしょう。
また、別のニュースでは、ホワイト企業に就職した若者が、自己成長できないとの理由で退職していくそうです。
※ホワイト企業とは残業なし、福利厚生が充実している企業(ブラック企業の対極)
激動の時代を生き抜くために、早くスキルを身につけるべきとの危機感が、退職の動機なのかもしれません。
家族、自己を犠牲にして会社・仕事を優先する価値観が当たり前だった時代から、個々の価値観を優先して生きることができる多様性の時代に変わりつつあるのでしょう。

2024年問題とは

ご存じのように、2024年問題とは、働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題の総称のことです。
これまでトラックドライバーの労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えていました。
若手不足と高齢化による労働力不足の中、EC市場の急成長による宅配便の取り扱い個数の増加により、長時間労働が常態化していたのです。
2024年の法施行では、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限を設定することで、トラックドライバーの労働環境を良くしようという狙いがあります。
表面上は、物流業界がホワイト化する良いキッカケとなるように思われますが、課題は、顕在化しています。
まず、運送・物流業者の売上、利益が減少する問題です。
規制により、1日に運べる荷物の量が減るため、運賃を上げなければ収入が減少してしまいます。
しかし、運賃を上げることは容易ではありません。
6万社を超える運送業者の過当競争の中、荷主企業は、より運賃の安い業者へ依頼するため、運送業者が荷主と価格交渉しにくい現状があります。
また、中小企業で月60時間の時間外労働が発生した場合には、2023年の法施行により、割増賃金率が25%から50%へ引き上げられることから人件費が増加し、利益の減少に繋がります。
もう一つは、労働時間の減少により、ドライバーの収入が減少するという問題です。
トラックドライバーは走行距離に応じて運行手当が支給されるため、本来であれば走れば走るほど収入が増えるのですが、労働時間の規制により走れる距離が短くなれば、収入が減少してしまいます。
収入が低いとなれば離職に繋がる可能性もあり、労働力不足に拍車がかかる恐れもあります。
ここでも体を壊すリスクを冒しても稼ぎたい人と、報酬よりも自分の時間を大切にしたい人がグラデーションを構成して課題解決をややこしくしています。
安値を売りにするブラック企業は、離職できない事情を抱えた人を取り込んで暗躍しているのでしょうか。

淘汰される可能性のある企業の特徴は

労働時間の上限規制によって淘汰される可能性のある企業の特徴は、次の10つだそうです。
① 長時間労働が一般的な業種や企業
② 労働集約的な業種で生産性が低い企業
③ 効率化や自動化への取り組みが不十分な企業
④ 高い競争力や迅速な業務処理が要求される業種
⑤ 労働力不足が深刻な業種や地域での事業展開が主な企業
⑥ 非効率な組織構造やプロセスを持つ企業
⑦ 従業員の健康や労働条件に関心を持たない企業
⑧ マーケットの変化に迅速に対応できない企業
⑨ 技術的な進歩やデジタル化への適応が遅れている企業
⑩ 労働時間外の業務や待機時間が主要な業務要素となっている企業
上記に当てはまる企業では、業務の抜本的見直し(テクノロジーで生産性を上げる)が避けて通れないでしょう。
しかし、もはや自助努力による業務の効率化は、困難だと思われます。

外部の専門家の意見は社内政治の束縛を解き放つ

ITコンサルタントを始めて3年目に入りました。
当初は、コンサルタント業という得体の知れない胡散臭い商売が、果たして成り立つのか不安でした。
しかし、今は、コンサルタントの出番はあると思うようになってきました。
企業(特に歴史と伝統ある会社)では、自ら変化することの難しさの実態がわかってきました。
変化を妨げている要因は、様々ですが、古い価値観に固執して新たな挑戦に尻込みするマインドの方が、経営層や現場に多く存在します。
外部の専門家の意見は、事なかれ主義の社内政治の束縛から解き放つためのキッカケになるのかもしれません。
コンサルタントは、広い視野、長期的視点(改善しやすさ)、納得できる根拠(事実)をクライアントに提示し続けることが、役割だと感じています。
無謬性神話からの脱却を志向するアジャイル時代をdbSheetClientで乗り切りましょう!

皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)

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