隣の芝生は青く見える

The grass is always greener on the other side of the fence.
古代ローマ詩人の作品中の一節「他人の畑はいつも豊作」に由来しているらしいです。
古今東西を通じて、人の持ち物は、自分の物より、よく見えてしまうようです。

Green field
皆さんは、「Green field」と聞いて、何を連想しますか。
青々とした草が生えた牧場なんかを思い浮かべるのではないでしょうか。
実は、この言葉は投資関連の基本用語でもあります。
国内企業2,000社以上が「SAP ERP」を基幹システムとして導入していると言われています。
その「SAP ERP」のサポートサービスが2025年に終了するらしいです。
ユーザー企業は、2025年までに新バージョン「S/4HANA」への移行を完了させなければならないようです。
SAP社が新バージョンへの移行に際してユーザーに提示した選択肢の一つが「Green field」というそうです。

Brown field
「Green field」は、「システム再構築」という移行方法だそうです。
過去のシガラミ(カスタマイズのアドオンや非効率な業務プロセス)を切り捨てて、何もない土地に新しく工場を建てるイメージでしょうか。
当然、人(リソース)、金(コスト)、時間(リリースまでの期間)が多大にかかります。
システムが動かないリスクもあります。
もう一つの移行方法が、「Brown field」です。
過去の資産をそのままにシステムをコンバージョンすることで、コストや移行期間を抑える方法です。
過去のデータを切り捨てなくてよいため、経営分析やAIでは有利ですが、インフラコストやレスポンス面では不利になります。業務プロセスの見直しが行われないことも課題ですね。

第三の青い畑
「Green field」と「Brown field」のメリット・デメリットは、常に裏返しの関係にあるようです。
そして、SAP社の移行に関する状況は、他の基幹システムを移行する場合においても、同様なのではないでしょうか。
最近、「SAP ERP」の移行方法について、第3の選択肢があることをインターネットで知りました。
その名も「Blue field」と言い、「Green field」と「Brown field」のイイとこ取りだそうです。
システムとデータを分離して移行する方法らしく、ダウンタイムも短くて済むようです。
筆者も似たような手法で、dbSheetClientで開発した業務システムをメジャーアップデートしていました。

価値あるデータとは
現状システムとは別に新しい入れ物を作成し機能を大幅に改善していきます。
入れ物の改善と並行して、現状システムのデータを新システムのデータに変換するプログラムを開発します。
こういう手順を踏むことで、移行時のダウンタイムを短くして、過去のデータ資産も有効活用することができます。
このようなシステム移行を行った経験から感じたことは、真に価値あるデータは、意外に少ないことでした。
蓄積されたデータは、時間経過とともに陳腐化してしまったり、別の方法で抽出したデータと、あまり情報の濃度が変わらなかったりします。
是非、システム移行の機会に、情報の棚卸を実施されることをオススメします。

皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)