反撃の軽減税率

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年のいま頃、筆者は、まだ2019年10月に施行された消費税改正対応のシステム改修に追われていました。
改正の直前に、軽減税率対象商品の存在がわかったことも作業に追われた理由の1つでした。
しかし、年を越しても終わらなかったのは消費税納税申告のためのプロジェクト改修でした。

思わぬ伏兵
筆者が昨年まで勤めていた商社は、BtoB企業だったので、一般消費者には販売していませんでした。
食品を販売している部署も限定されていたので、軽減税率については高をくくっていました。
ところが、ガソリンや灯油を販売している部署で食用油を扱っていたり、産業機械販売部署で、可食インク(食べられるインク)を消耗品として販売していたりと、想定外の軽減税率対象商品が出てきたのでした。
基幹システムの改修も時間がない中で大変でしたが、筆者が担当する納品書、請求書の作成(dbSheetClientで開発)も、合計行に税区分欄を追加したり、区分ごとの集計金額を計算するロジックを組み込んだりと慌ただしい日々が続きました。

消費税照合プロジェクト
消費税改正で根本的な改修を余儀なくされたのは、消費税納税申告業務に利用されていたプロジェクト(dbSheetClientで開発された業務システム)でした。
そのプロジェクトは、営業取引について、税区分別、勘定科目別に仕訳明細を集計し、納税申告の裏付けとなるデータを作成します。(売上に一定比率を乗じて計算する簡易課税方式と比較して節税できる申告方式らしい)
集計結果はExcelシート「消費税照合表」に集約されます。(明細は別シートに展開)
様式「消費税照合表」は、税区分(非課税、免税、不課税、5%、8%)が横列に並び、売上と売上原価に関係する勘定科目が縦行に並ぶ表です。
この照合表に、新たな税区分(10%、軽減8%)を追加することになりました。

レガシーシステムの足枷
消費税照合プロジェクトの改修では、従来の「イレギュラーな税区分仕訳を抽出する」方式から「全仕訳に税区分のフラグを立てる」方式に変更しました。
まったくの新しい方式だったため、一からの作り直しに近い改修でした。
優秀な某プログラマーが構築した仕訳明細統合の仕組みも、システム実現を後押ししました。
「仕訳になんで税区分が立ってないの?」と疑問を持たれた読者もいらっしゃるかと思います。
複数の販売管理システムで構成された基幹システムは、いわゆるレガシーシステム(オフコン)でした。
販売管理システムの中には明確に税区分を区別する仕組みがないものもあって、摘要に記載された文言や仕訳パターンで識別するしかなかったのです^^;
2018年9月に経済産業省が発表したDXレポートによると、商社・流通では、8割近くの企業でレガシーシステムが半分以上残っているとのことです。
※半分程度がレガシーシステム44.4%、ほとんどがレガシーシステム33.3%
特に、商社は、現場(営業部門)が強いので、部門ごとの部分最適化になりがちなのではないでしょうか。
カスタマイズされたシステムの林立は、DX推進の障害になりかねません。

知恵の結晶
簿記の資格も知識もまったくない筆者が消費税照合システムを開発できたのは、実務に精通した担当者とタッグを組めたからです。
また、現場の長年の知恵が集約された消費税照合様式は、必要なセルに数値をセットさえすれば、仮払・仮受消費税の理論値との差異が瞬時に計算されます。(Excel関数式にて計算)
この現場のノウハウが詰まったExcelシートをそのまま利用できるdbSheetClientは、まさに魔法のシステム開発ツールです。
年に一回の申告に対応した、地味な業務でしたが、Excel単独からdbSheetClientでデータベース化したことにより、圧倒的に業務改善された思い出の事例です。

皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)