気が付けばDX(5)

2021年8月2日

従来のITは業務効率化を図る道具として位置づけられ、ITにかかるコストは「経費」でした。
しかし、システムから売上アップを期待できるようになると、それは、「経費」ではなく「投資」となります。
そして、システム開発の当事者は、情報システム部門ではなく、収益を担う事業部門に変わります。
売上アップのためのスキルやノウハウは、企業価値の源泉であり、自ら磨き高めていかなければなりません。
システム開発の内製化は、企業が生き残るために避けて通れない重要な課題なのです。

業務改革への道筋
対象顧客の点検日時と所在地がデータベースに蓄積され、即時に検索・集計ができるようになった。
dbSheetClientの特長は、集計結果を直接Excelシートに展開できることで、あまり高度なプログラミング技術を必要としないことにあります。

保守サービス部門の担当者が、活動データを分析してみると、非効率な巡回ルートが数多く見受けられた。
非効率な巡回ルートの原因を、作業担当者にインタビューして調査した。
主な原因は、前任者を踏襲してルートの見直しが行われていなかったことや顧客の都合によって直前で日程が変更されてしまうことにあった。
そこで、最適な巡回ルートを計画する専任担当者を置くことにした。
また、顧客へのアポイントや点検日前日の確認を専門で行う担当部署も設置した。
作業担当者は、点検作業に専念できるようになり、一日に巡回する顧客数は1.5倍、かつ、点検の際に顧客の声を拾い上げる余裕が生まれた。
顧客の声は、即時に保守サービス部門、営業部門、サービス企画部門で共有され、様々なサービス向上の機会を生み始めた。

デジタルの恩恵
さらに、過去の作業報告書と修理対応票を分析したところ、特定の機器に似た傾向があることもわかった。
異音が発生するようになってから、故障するまでの時間が短い。
巡回ルート計画担当者は、故障発生リスクの高い機器をリストアップする機能をシステム開発担当者に要望した。
そして、計画策定に当たって、リストアップされた機器を優先して点検することを考慮した。
これらの打ち手も、dbSheetClientによって作業報告書がデジタル化され、そのデータ活用の視点を現場の担当者が持てたこと、そして、社内に開発担当者を持てたことで初めて可能になった。

人事部門の気づき
来月、保守部門のベテラン社員が定年退職する。まだまだ会社にいてほしい人材である。
しかも、本人はまだ働く意志がある。しかし、親の介護でフルタイム勤務は困難と判断した。
何か良案はないかと模索中だった人事課長は、新しく導入された作業報告書システムに注目していた。
システムの運用方法を工夫すれば、ジョブ型雇用形態が取れるかもしれない。
子育てや副業を理由にフレキシブルな勤務を希望する若手社員も増えてきているようだ。
保守サービス部門と協力して、どんな運用ができるか試行錯誤してみることになった。

内製化の効果
データ活用の視点を体感した社員たちからは、次々とシステムや業務の改善提案が出るようになってきた。
ITベンダーに頼っていたら、とてつもない時間とコストがかかってしまっただろう。
それは、せっかく出た改善提案も実現を断念せざるを得なくなることを意味する。
システム改善については、社内に開発者を持っているメリットが絶大である。

皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)