dbSheetClient導入編(2)
当時(2002年頃)は、1人1台のパソコン導入に懐疑的な社員が多くいました。
「なぜ今なの?」とか「他のことに投資したほうがイイのでは?」などです。
使い方がわからず、覚えようともせず、「猫にコンバンワ」的なベテラン社員もいました(笑)
筆者の使命は、ITを有効活用して社員の仕事を楽にしてあげることでした。
ノンプログラミングツールとの出会い
現場の課題を拾い、自分では決してシステム開発にタッチしない立場を貫いていた筆者に転機が訪れました。
2002年の秋に社内ポータルサイトが立ち上がりました。
現在では、どこの企業もグループウェア等で運用している情報共有の発信基地です。
社内通達などの連絡方法は、すべて社内ポータル(自社開発)での掲示に変わりました。
ポータルサイトを社員に見て貰うためには、メニューの豊富さ、こまめな更新が肝心でしたが、そのメンテナンス作業は大変でした。(いまでこそ使い勝手の良いグループウェアがありますが)
そんな中、翌2003年のIT関連展示会で、サイボウズ社の「デヂエ」という製品を知りました。
※「デヂエ」は2023年9月にサポート終了する製品です。(後継製品は「Kintone」)
プログラミング不要でWebアプリケーションが開発できるツールです。
元営業畑の筆者が、このノンプログラミングツール導入を機に自らアプリケーションを作成するようになりました。
万能に見えたノンプログラミングツール
社内ポータルからリンクするメニューは、主管部署が最新情報を管理しています。
例えば、社内規定一覧、社内共通文書、社内電話・FAX番号一覧表、慶弔情報などです。
しかし、当時は主管部署から情報を提供してもらい、情シ部門で更新していました。
※htmlファイルを直接編集しなければ更新できないメニューも多々あったため
「デヂエ」を使ってメニューを作成すると、ユーザー部門での情報更新が可能になりました。
新しいメニュー企画についても、「デヂエ」でプロトタイプを作成して、ユーザーとイメージを共有できることが、最大の強みでした。
この思想は、dbSheetClientでのシステム開発にも活かされています。
情報システム部門で管理している様々な情報(IPアドレス管理やハードウエア資産管理など)も部門内で円滑に共有できるようになりました。
また、簡単なワークフロー(消耗品注文サイトや調書依頼サイトなど)にも活用できることが分かり、利用分野はどんどん拡がってゆきました。
越えられない壁
「デヂエ」では、その後、1,000を超えるアプリケーションを作成し運用しました。
そして、万能に見えたノンプログラミングツールにも、越えがたい限界があることを知りました。
ノンプログラミングツールは、シンプルな業務のシステム化には、強力なツールです。
しかし、複数の業務が組み合わさっている、あるいは、条件分岐する場合、途端に使い勝手が悪くなります。
一つのアプリケーションで完結しないため、業務の流れがブツ切りとなり、オペレーションミスや属人化の温床を生んでしまいます。
これらの限界は、表形式の入出力、印刷機能、データベース連携、メール送信条件分岐などにありました。
データベースとは何かを知る
業務システム開発とは無縁だった筆者にとって、ノンプログラミングツールでの開発経験は、その後、dbSheetClientでのシステム開発に活かされました。
それは、業務システム開発のために重要なスキル「データベースとは何か」ということを体感できたことです。
すべての業務システムは、データベースに帰結するといっても過言ではありません。
そして、dbSheetClientは、データベースを縦横無尽に扱えるツールだったのです。

皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)
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