DXとは?(1) 背景と取り組み方を解説
新型コロナのパンデミック、気候変動、ウクライナ情勢など、私たちが直面しているリスクは、複雑かつ多面的になっています。
このような激しい環境変化に追随していくには、より一層の柔軟性が求められる時代になりました。
そんな時勢を映し出すように、DXというワードが入った名刺の方にお会いすることが多くなりました。
今回から改めて、DXという時代の流れとdbSheetClientの存在について、掘り下げてみようと思います。
はじめにDX推進の背景を理解する
DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義について、確認してみましょう。
経産省のDX推進ガイドラインによると「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。
そして、DX推進に取り組まないと「既存のITシステムが老朽化・複雑化・ブラックボックス化する中では、データを十分に活用しきれず、新しいデジタル技術を導入したとしても、データの利活用・連携が限定的であるため、その効果も限定的となってしまう。」という問題が指摘されています。
いわゆる※「2025年の崖」が、この数年でリアリティを持って目の前に迫ってくるのでしょうか。
経営層の心配は、企業が著しい競争力の低下を招くことへの危惧にあると思われます。
※「2025年の崖」については、この記事を見てください。
DXのファーストステップを紹介
上記のような背景から、危機意識を持つ企業では、DX推進プロジェクトを担うグループが組織されています。
経産省DX中間取り纏めレポートでは、組織戦略、事業戦略、推進戦略に分けて、次の方向性を推奨しています。
(1) 組織戦略:経営者・IT 部門・業務部門が協調して推進する。企業の方針を決めるにあたっては、このような三位一体の対話によって共通認識を形成すべきである。
(2) 事業戦略:「顧客や社会の問題の発見と解決による新たな価値の創出」と「組織内の業務生産性向上や働き方の変革」という二つのアプローチを同時並行に進めることが重要である。
(3) 推進戦略:重点部門を見極め、小さく始めて、段階的に全社的な取組みに広げることを検討すべきである。まず重点部門で成功事例を作り出してから組織全体へ展開し、あわせて、DXを推進する上での課題を早期に明らかにしつつ対応する、というアジャイル的な DXの推進が成功への鍵となる。
同レポートでは、「製品・サービスの導入による事業継続・DXのファーストステップ」として、次の指針を挙げています。
(1) 業務環境のオンライン化
事業継続のためにまず検討すべきアクションとして、業務をオンラインで実施できる ITインフラの導入が挙げられる。これらは、社外を含めた多様な人材とのコラボレーションのためのインフラともなる。
(例)リモートワーク環境の整備やオンライン会議システムによる社内外とのコミュニケーションオンライン化
(2) 業務プロセスのデジタル化
各個別業務がオンラインで実施できるよう業務に必要な情報の電子化や業務を支援する製品・サービスの導入
(例)OCR製品を用いた紙書類の電子化、クラウドストレージを用いたペーパーレス化、営業活動のデジタル化
各種 SaaS を用いた業務のデジタル化、RPAを用いた定型業務の自動化、オンラインバンキングツールの導入
(3) 従業員の安全・健康管理のデジタル化
従業員の安全・健康管理を遠隔で実施できる製品・サービスの導入
(例)活動量計等を用いた現場作業員の安全・健康管理、人流の可視化による安心・安全かつ効率的な労働環境の整備、パルス調査ツールを用いた従業員の不調・異常の早期発見
(4) 顧客接点のデジタル化
顧客に対して自社の製品・サービスの「デジタルの入口」を提供することは、実店舗等による対面での対応の代替となるだけでなく、実店舗では実現できない遠隔地の顧客への接点や、データを活用した製品・サービスへのフィードバック等、さまざまな変革の起点となる。
(例)電子商取引プラットフォームによる ECサイトの開設、チャットボット等による電話応対業務の自動化・オンライン化
ファーストステップを何に定めるか分析する
新型コロナウイルスの影響で、業界動向を探る場である展示会が、軒並み中止・延期を余儀なくされていました。
最近、ようやく回復する基調にあります。
IT関連の展示会では、経営層からDX推進の指示を受けた情報システム部門の方の動きも活発になってきている兆しが見えます。
業種業態によって、DXのファーストステップを何に定めるかは千差万別ですが、オフィスでのクラウド活用やペーパーレス化による情報共有の推進を検討されている企業が多いようです。
皆さん本日もお疲れ様でした!
おやすみなさい(挙手)
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