勤怠管理システムをExcelとdbSheetClientを使ってチェーンストア220店舗に構築。勤怠データ収集作業の効率化を実現

■株式会社 上州屋 様http://www.johshuya.co.jp/

• システム規模
• システム概要
• システム開発の経緯
• dbSheetClient を採用した理由
• 導入後の効果
• 導入後の感想
• 今後の取り組み

■画面数16 ■帳票4■内部処理シート16

   全国220店舗、約1500人のスタッフの勤怠管理は、従来、機械式のタイムレコーダーで出勤時・退勤時にタイムカードを打刻し、行っていました。そして、毎月、店長がタイムカードを見ながら、個人ごとの勤怠結果をOCRシートに手書きで転記し、そのシートを本社総務部に郵送していました。本社総務部では、その約1500枚におよぶOCRシートを、光学式文字読み取り装置(OCR)で読込作業を行い、毎月の全スタッフの勤怠データを作成していました。

   手書きのOCRシートなので、書き間違えや、数字の読み取りエラーが発生します。そのため、勤怠データをチェックし、間違え個所を探してエラーを修正する手間が必要となり、3人の給与担当スタッフが、約2週間かけて、毎月、月次の勤怠データを確定する作業を行っていました。この勤怠データは給与計算の元データになるので、正確であることと、給与振込日までに確定させなければいけないという時間的制約も受け、とても神経を使う作業となっていました。

   このような管理面の手間と、店舗側の負荷を軽減し、さらに将来的な勤怠制度の変更にも対応するためにも、勤怠管理のシステム化は重要な検討課題となっていました。
当初は、通信でデータ収集可能な新型のタイムレコーダーを導入し、全社ネットワークでデータを収集するという案も検討しましたが、220店舗に新たにタイムレコーダーを設置するとなると相当のコストがかかる事がネックとなり、なかなか導入に踏み切る事が出来ずにいました。

   そうした中、ニューコムのホームページで Excel を活用してネットワーク経由で稼働する勤怠管理システムが紹介されているのを見つけて、問合せをしたところ dbSheetClient という Excel を活用した Web ソリューションの提案を受けました。

   全国の店舗には、社内VPNに接続されたパソコンが設置してあるので、このパソコン環境で稼働するシステムを構築できれば新たにタイムレコーダーを導入する必要はなく、当社の希望する予算内で勤怠管理システムが導入できる事が分かりました。

   毎日打刻で使用する画面は、パソコン画面全面に表示される形で、見た目もタイムレコーダーのような画面にしました。

   社員番号をバーコード印字したカードを用意し、パソコンに接続したバーコードリーダーで読取る事で自分の氏名が画面表示され、出勤・退勤ボタンをクリックすることで出退勤の入力ができるという現場が使いやすいインターフェースを採用しました。

   また、店舗では毎月シフト表を作成しています。従来は、店舗ごとにそれぞれ Excel で作成していましたが、今回、全店舗で統一したフォームにして dbSheetClient の中で入力するようにしました。

   シフト計画に対して、実際にスタッフが出勤・退勤した時刻と比較して、日々店長が遅刻、早退の判定や残業時間の承認を行う業務ルールも導入する事が出来ました。

システム開発時には、ニューコムから Excel ブックで画面や帳票の提示を頂き、当社では、その Excel ブックで仕様を確認する事が出来ました。事前に、Excel で画面や帳票を確認する事が出来たので、導入されるシステムのイメージが把握しやすく、現場とのコミュニケーションも取りやすかったと思います。

   dbSheetClientは、クリックワンス対応なので、プログラムの配布の手間がかからない点が有り難いです。
サーバー側で全てデータとプログラムが管理できるので、新しい店舗が追加された場合や人事異動があった場合も即対応可能です。また、残業時間のルールの変更などがあった場合も、サーバーのプログラムとExcelブックを入れ替えれば、店舗ごとにプログラムを配布しインストールする必要が無く、一斉に全国220店舗に反映できるので、とてもいいですね。

   費用面では、タイムレコーダーを新たに導入する費用や、他のソフト開発会社に委託した場合の開発費用に比べてはるかに安価に導入できた点はとても満足しています。
また、これまで給与担当スタッフが、約2週間かけていた勤怠データの確定作業も、日常的に勤怠データを確認することが出来るので、このシステムの導入により、3～4日に短縮できました。

   Excel を有効活用し、システムの導入コストを抑えて、店舗と本社間の管理システムの仕組み作りを行うには dbSheetClient はとても有効なソリューションであると思います。

   実際に運用してみて、今までは店舗ごとに行っていた社員、パートさんの時間管理を、全店舗が同じ管理基準で行え、月の中途でも作業時間の調整を簡単にできるようになったことが好評を得ています。
具体的には、実績データが日々データベースに更新されるので、残業時間管理においても、月の中途において目標と実績の比較が簡単にでき、その結果から月末に向けて残業時間の調整を正確に行うことができるようになりました。
また、これまで残業指示は、紙で指示を行ってきましたが、このシステム上で指示を行うことで、ペーパーレス化を実現しました。

   給与担当スタッフの業務をシステムと連動してマニュアル化を行い、業務の標準化を図りたいと思っています。

次に、人事考課の管理システムを実現したいと考えています。更に、店舗と本社間の管理システムを 「Excel+dbSheetClient」を活用した仕組みづくりが出来ればと思っております。 今後とも dbSheetClient を使う事で、当社に合った業務改善が可能であると期待しています。