食の安全に関わる検査「微生物、理化学、残留農薬、食物アレルゲン、重金属など」約350項目に及ぶ「検査情報システム」を、dbSheetで構築!
検査データを一元管理することにより、検査依頼者も検査担当者も業務効率が格段に向上!検査依頼者と検査担当者の業務時間を、年間、約1,000時間削減!
永谷園フーズ 様のご紹介
永谷園商品の製造・包装を担う生産会社。安全安心で競争力のある生産機能を追求
株式会社永谷園フーズは、株式会社永谷園傘下の工場を統合し、長年ご愛顧いただいている「お茶づけ海苔」「松茸の味お吸いもの」「あさげ」など、永谷園商品の製造、包装を担う生産会社として2021年4月に誕生しました。永谷園グループの「味ひとすじ」の企業理念のもと、安全安心で何度も食べたくなる「おいしさ」を持つ商品を、真摯に提供し続けています。さらに、長年培ってきたフリーズドライ、造粒技術、レトルト殺菌技術、高速包装技術などを、AIやIoTなどの日進月歩で進化する新しい技術と融合させることで、より競争力のある生産機能を追求しています。
そして、風通しの良い、働きやすい職場で、SDGsに則った世界に通用する品質の商品を提供すると同時に、地域社会の発展に貢献するだけでなく、地域のお子様の食育に貢献できる企業を目指しています。
会社概要
- 名称
- 株式会社永谷園フーズ
- 本社所在地
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東京都港区西新橋2丁目38番5号
TEL:03-3432-3105(代表)
- 代表者
- 代表取締役社長 増田 尚弘
- 事業内容
- 飲食料品の製造・加工
- 資本金
- 1000万円
- 設立年月日
- 2021年4月1日
- 決算期
- 3月31日
dbSheetを導入された品質管理部 中央検査室では、原材料の定期的な検査や、生産された商品の検査に加え、新商品の開発段階における安全性の検証や、商品設計の妥当性を評価する場面においても、特性に応じた様々な検査や試験を行っています。検査可能な項目は、官能検査、微生物検査、理化学検査(水分、塩分、pHなど)、食品成分に加え、細菌の性状試験、残留農薬、動物用医薬品、食物アレルゲン、重金属、臭気分析など、あわせて約350項目に及びます。品質に対するお客様の要求や世の中の状況を把握し、厳しく、かつ柔軟な検査体制をとりながら、安心安全の向上に努めています。
訪問インタビュー
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統括本部 品質管理部
中央検査室 室長
久保寺 氏
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生産本部 品質管理部
中央検査室 室長
第1検査チームリーダー
大平 氏
(2020年取材当時)
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統括本部 品質管理部
中央検査室 チームリーダー
天野 氏
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統括本部 品質管理部
中央検査室
住岡 氏
システム規模
- 入力画面:41
- 内部処理用:7
- 印刷:3
- マスタ入力用:6
- SQL:88
- マクロ:26
- 開発着手:2018年5月
- 本番稼動:2019年6月
システム導入前の課題・要望
当社、中央検査室では、先にも述べましたが、食の安全に関する、微生物、理化学、残留農薬などと言った、高度で多岐に渡る厳しい、検査を日々実施してきました。
その検査の種類・項目に合わせ、チームごとにMS-Accessで、それぞれに検査システムを構築していましたが、それに伴いデータベースも増えて行きました。最終的には、5個のデータベースがありました。
この様に、データベースが増えることにより、情報の共有が十分とは言えませんでしたので、過去の検査データを十分に把握できずに、同じモノの検査依頼など、類似の重複検査などもありました。
また、検査依頼の書類も複数あり、依頼者も、どの書類を使い、どこに依頼を出せば良いのか、迷うことも結構ありました。さらに、それらの説明にも時間が掛かり、本来の検査業務以外の作業に追われることも多々ありました。
年々、増加してくる検査依頼件数や、検査項目要望の対処にも限界を感じつつある中、さらに上記に示した多くの課題もあり、それらの解決が、現場からも急がれていました。
dbSheetを採用した理由
上記の課題と要望を解決する為に、dbSheetと、各種パッケージソフトについて比較検討しました。
選定基準で、重要なことは「従来の仕組みを残せること」を念頭に検討した時、パッケージソフトは、現場業務をパッケージソフトに合わせる必要があり、現場業務の流れを変えることになり抵抗がありました。さらに、パッケージソフトには、当社では不要な機能があったり、当社の業務の流れで、カスタマイズを行う場合、費用が高額になると判断しました。
逆に、dbSheetは、他社さんの事例を見て「これは良いのでは」と思い、ニューコムさんに来て頂き、説明を聞いて、下記内容を確認し、導入を進めていきました。
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現状の仕組みに合わせて、カスタマイズができること。
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データ統合(一元管理)ができること。
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現状の課題・要望が解決できること。
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開発の協力を行って頂けること。
dbSheetを導入して、ニューコムさんに開発の協力(受託開発)を行って頂きながら、下記内容を整理してシステム構築して行きました。
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現在の検査内容・品質基準を落とさずに、検査の流れや書類を整理しました。
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MS-Accessで構築した検査システムはありましたが、そのまま残して、今回は思い切って、その検査の流れや書類を、MS-Excelに置き換えて、dbSheetでシステムを構築して行きました。
システム導入の効果
やはり、大きなメリットとしては、データベースを一つにまとめることにより、検査依頼者も検査担当者も業務効率が格段に向上したことです。具体的には、
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過去、誰が、どの様な検査依頼を出したのか、画面を見れば分かるので、同じ様な重複した検査依頼もかなり減りました。
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検査依頼者から検査担当者に、過去の「年間のこれくらいの検査結果を下さい」「こう言ったデータが欲しいな」と言う時に、聞かなくても、自分で調べられるので、互いに仕事がしやすくなりました。
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導入前は、検査項目ごとに検査依頼を出していましたが、導入後は、一回入力して、検査依頼と検体サンプルを出せば、必要な検査項目を実施してくれるので、検査依頼者側も業務効率が向上しました。
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導入前は、検査依頼を出しても、その進捗状況が見えづらく「いつ終わるのかな?」と言った、ストレスがあったのですが、今は、画面で進捗状況が一目でわかるようになりました。
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さらに、報告書が必要であれば、検査依頼者が必要に応じて、pdfファイルに出力できるので、検査担当者が作成することは7・8割、軽減されました。
他にも、下記のような効果がありました。
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社内の仕組み上、検査依頼のルートを統一しにくかった検査も、一律に今回のシステムに乗せることができました。
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検査の流れと書類が整理されることにより、検査依頼者への説明時間が軽減されました。
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検査依頼者も、検体サンプルをどこに持って行けば良いのかが、すぐにわかるようになりました。
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メンバーへの、検査業務の教育、検査の流れの説明時間も軽減できました。
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検体サンプル返却の流れも、明確にすることができました。
現時点で、導入前と導入後の検査依頼者、検査担当者の業務時間を比較算出したところ、年間、約1,000時間の削減が実現できるようになりました。
今後について
コロニーカウンターの導入等、検査の自動化にも取り組んでいます。
将来的には、検査機器の種類等の課題はありますが、それらの検査機器からデータを取得し、今回のシステムと連携して、さらなる業務効率の改善を行いたいと思います。