株式会社勝亦電機製作所様のご紹介
1916年創業の総合配電盤メーカー!設計から製造、板金加工、塗装仕上げまで完備!
株式会社勝亦電機製作所様は、大正5年に創業し、以来、配電盤、分電盤を始め、制御盤、監視盤と、盤類からFA、BAシステムと広く製作している配電制御システムメーカーです。また、納入品のメンテナンス、リニューアルにも力を入れております。
会社概要
生産性を向上させ、競争力をつけていく、業務改善が必要!
AutoCAD LTは安価なため、1995年ごろから小規模に導入し、1997年には設計者一人一台の環境を実現しました。 共通テンプレート、シンボルの整備、ツールの活用により、短時間で図面が書けるようになり、設計効率は上がりました。 しかし、 2006年当時、製品のコスト競争において、会社全体で、有利な位置を占めるためには、更なるコストダウンが必要でした。 この状況を打開するため、 設計CADデータを、後工程(部品手配、製造等)に活かし、生産性を向上できないかと考えました。 従来でも、CADは全設計者で利用されていましたが、設計作業レベルで留まっていました。 設計CADデータを、他部署でも活用し、生産性を向上させ、競争力をつけていく、業務改善が必要だったのです。
西尾 政明 取締役 副工場長
アルファテック社製 ACAD-DENKI を導入!
そこで、生産性を向上させ、競争力をつけるため、CADも単なる作図レベルから、属性情報(線番、デバイス記号、部品情報など)を抽出し、後工程に渡せるCADを検討する必要がありました。 CADの導入にあたり、 ・設計でしか有効活用できなかったCADデータを、資材購買、製造といった後工程 に活かせるCADであること ・AutoCAD LTで書かれた膨大な図面データの資産を活かせるCADであること 以上の用件を満たすCADとして、 アルファテック社の電気・制御設計用CAD 「ACAD-DENKI 」を導入しました。 現在、東京本社、沼津工場の設計や製造などの各部署で、「ACAD-DENKI 」が、統一使用されています。
ACAD-DENKI シリーズ
立ち上げの苦労も多くありました!
今では、設計CADデータを後工程に活かし、一定の成果を得るに至りましたが、電気制御CAD 「ACAD-DENKI 」を導入した頃は、苦労も多くありました。 従来は、AutoCAD LTで、用途ごとに画層を決めて作図していました。ACAD-DENKIでも、用途ごとに画層が作られますが、従来の画層名と違い、整合性が取れなくなる可能性がありました。 そこで、従来の画層名をACAD-DENKI の画層名に、全面的に置き換えました。 また、設計CADデータを後工程に活用し、会社全体として、生産性を上げようと、トップダウンで 実行しましたが、設計者は、従来の作図法に慣れており、ACAD-DENKI を使った作図になかなか移行できない、という課題も残りました。
全社一丸となって克服しました!
そこで、ACAD-DENKI を使った作図法を浸透させるための取り組みをしました。 まず、設計CADデータを後工程で活用し、生産性を向上させる意味合いを、自覚してもらいました。啓蒙活動をした訳です。 また、従来のAutoCAD LTの操作とACAD-DENKI を使った操作の実例デモや、短時間の勉強会を定期的に実施しました。 図面にも工夫しました。 その図面が、ACAD-DENKI の作図法で書かれた図面か、ひと目で分かるように、情報抽出のサインを図面に入れました。 このようにして、着実にACAD-DENKI を使った作図法が浸透していきました。
図面にかかれた情報抽出のサイン
設計CADデータを後工程で活用するためには、部品コンテンツが重要!
設計CADデータを後工程で活用するためには、部品マスター(レコード部)の構築や、部品外形シンボルの作成が重要になります。 弊社では、 1.2007年 部品マスターのレコード部の整備を開始しました。 2.2008年には、部品外形シンボルの整備を開始しました。外形図、板金加工図の 精度を上げるため、部品外形シンボルに、以下の内容を付加しました。 ①アークスペース ②リード線端子台 ③端子カバー ④穴あけ加工データ しかし、カタログを見ながらの作業のため、思うように進みませんでした。
部品外形シンボル
部品外形シンボルをアウトソースした方が、早く、安くできる、と判断!
そんな時、ニューコムさんが運営する、電気・制御設計者のためのWebサイト 「イーパーツダイレクト」との出会いがありました。 イーパーツダイレクトには、20社の部品外形シンボルがあります。その実績をもって、ニューコムさんに、自社の部品外形シンボルの作成について相談してみました。 ニューコムさんには、部品外形シンボル作成のノウハウもあり、自社で作成する工数を考えると、アウトソースした方が、早く、安くできる、と判断しました。 それが、2009年1月のことです。 今では、外形図からパネルカット図に自動展開でき、省力化に貢献しています。
イーパーツダイレクト
設計CADデータの活用により、後工程として、部品手配・製造・板金加工の効果が上がりました。
部品手配の効果
従来は、設計用の部品表と、部品手配用の部品表間に、データ連携がなかったため、部品手配において、ミス発生の可能性が、少なからずありました。 今回、ACAD-DENKI から部品抽出し、部品表を自動作成できるので、効率があがりました。また部品データを受発注システムに渡し、発注ミスも軽減されました。
設計
製造の効果
ACAD-DENKI で作図した接続図より、線番、デバイス記号、端子番号を自動抽出し、刻印器への入力作業を省力化することができました。
板金加工の効果
ACAD-DENKI を使って、組み立て図に部品外形シンボルを配置することで、パネルカット図が自動的に出来上がり、作図作業を省力化することができました。 また、NC機械へのパネルカットデータの入力作業が、省力化でき、低コスト化を実現できました。
NC機械
更なる全社的なCAD ・ CAM化を!
今後は、電線の自動加工化等、更に全社的なCAD ・ CAM化を推進していく予定です。
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